現代数理統計学(竹村彰通 創文社 p34 問5 解答)
問)
をとの間の一様分布に従う確率変数とする。を1次元の分布の
累積分布関数とし及びを左連続及び右連続なの逆関数とする。
も分布に従うことを示せ。またとおくとき
確率1でとなることを示せ。このような確率変数の変換を
確率積分変換(integral probabillity transformation)と呼ぶことがる。
解答)
分布に従う1次元の確率変数をとしその実現値をとする。
が分布に従うことは
...(1)
であることと同値であるので、(1)式を示す。
の定義
...(2)
より
...(3)
である。(3)式が成り立つ確率は
...(4)
となる。(4)式の最後の等号は確率変数が連続な変数であるからであることと、確率変数がとの間の一様分布に従う場合の累積分布関数の関係式
...(5)
を変形した
...(6)
を用いた。(4)式より
...(7)
となるので(1)式が示されて、も分布に従うことを示せた。
次にとおくとき確率1でとなることを示す。
テキストp19の(2.29)式より
...(8)
である。(8)式と先に示した(1)式から
...(9)
である。(9)式のにとをそれぞれ代入すると、
...(10)
...(11)
となる。また、
...(12)
...(13)
である。以上の(10)式と(11)式と(12)式と(13)式より
...(14)
となる。これでとおくとき確率1でとなることを示せた。
以上